「コード・メディア・公共」を考える研究会について

2020.11.26
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スマートニュース メディア研究所に発足した「コード・メディア・公共」を考える研究会の概要をご紹介します。

研究会概要

人類の歴史は、常に「道具」と共にありました。石器から始まり、刀や銃、印刷機器、自動車や飛行機に至るまで、「道具」と社会の不可分の関係は現代まで続いています。これらの「道具」によって社会が規定されることもあれば、「道具」によって変革が成し遂げられたこともありました。

現代を生きる私たちが、頻繁に使う重要な「道具」に「コード」(コンピュータ・テクノロジー、アルゴリズムに代表される)があります。私たちは、この「道具」を使いこなせているでしょうか。

残念なことに、この「道具」によって規定される社会、実現される変革は、必ずしも私たちが望んだものになっていないように思われます。次々に生まれるフェイクニュース、望まない情報を受け取らざるを得ない表現プラットフォーム、アルゴリズムによるバイアス、データの寡占、パーソナライゼーションによるフィルターバブル、課題は枚挙にいとまがありません。私たちはいまだ、この新しい「道具」を使いこなせているとはいい難いでしょう。

このように、情報量が爆発する世界の中で、これらの情報を媒介するメディアの可能性と責任を問うのが本研究会です。換言すると、情報社会の媒介となるメディアと公共空間の関係性を議論する場となります。様々なメディアと共に良質な情報空間を醸成する上での新たな規範を模索していきます。
(担当 徐東輝)

プロジェクトメンバー(2020年10月末現在)

慶應義塾大学法務研究科 山本龍彦教授
東京大学大学院工学系研究科 鳥海不二夫准教授
遠藤 拓己(弊社製品開発部門・クリエイティブテクノロジスト)
園川 慶(弊社広告審査部門・アソシエイト)
冨田秀継(弊社メディア事業開発部門・アソシエイト)
など