スマートニュース メディア研究所 研究主幹に朝日新聞・前アメリカ総局長の山脇岳志が就任

2020.04.22

スマートニュース株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役:鈴木 健、以下「当社」)は、朝日新聞前アメリカ総局長で京都大学大学院特任教授の山脇岳志(やまわき たけし)が、スマートニュース メディア研究所の研究主幹に就任したことをお知らせいたします。

山脇は1986年に朝日新聞に入社後、経済部記者、オックスフォード大学客員研究員、ワシントン特派員、論説委員などを経て、グローバルな視点の特集を組む別刷り『GLOBE』の創刊に携わり、編集長に就任。その後、アメリカ総局長となり、トランプ大統領が誕生した2016年の選挙取材を通じ、米国の政治やメディアの問題に向き合いました。2017年に帰国後は、編集委員として政治経済から教育、文化まで幅広い分野についてコラムを執筆しました。

今後、山脇は日米にまたがる経験と知見をもとに、当社のシンクタンクであるスマートニュース メディア研究所を研究主幹として牽引し、ネット時代におけるメディアと政治・民主主義に関する客観的な研究や、メディアリテラシー教育などを通じて、メディアをめぐるさまざまな課題に取り組みます。

スマートニュース メディア研究所 研究主幹 山脇岳志
「2016年の米国大統領選は、現地で取材した私にとって衝撃でした。選挙の結果そのものよりも、フェイクニュースの拡散、さまざまな形のニュース操作、政治的な分断の深刻化といった背景、そして分断が進むプロセスやスピードへの衝撃でした。人間の強さと弱さ、ネット時代の民主主義のあり方といった点を考えることが多くなり、先の見えない時代の教育のあり方にも関心を持つようになりました。日本においても、政治やメディアの分断が次第に広がりつつあるように感じています。スマートニュース メディア研究所で、インターネット時代における民主主義を考察するプロジェクトを立ち上げるとともに、客観的でデータに基づいたメディア研究や、メディアリテラシー教育にも携わっていきたいと考えています」

スマートニュース メディア研究所 所長 瀬尾傑
「いま世界は混沌としています。個人の働き方、ライフスタイルを含め社会のあり方が変化を余儀なくされています。メディアも大きく変貌していくでしょう。日米での豊富な取材経験とアカデミックな視点も兼ね備える山脇岳志さんとともに、先の見えない時代の羅針盤となる研究に取り組んでいきたいと考えています。すでに実績をあげてきたリテラシー教育やFellowship Programをはじめとするさまざまなプロジェクトも、さらなる充実を目指していきます」

スマートニュース 代表取締役会長兼社長 CEO 鈴木健
「スマートニュース メディア研究所は、テクノロジーやメディアが本当に人々を幸せにするためにはどうあるべきか、長期的な視点から考え、提言していくことを目指して2年前に設立されました。アフターコロナ時代のビジョンを描くべきこのタイミングで山脇さんに参画していただくことには、大きな意義があると思っています。スペイン風邪が蔓延した1918年-1920年の後、ちょうど100年前の1920年代についていま調べています。歴史の何が繰り返し、何が繰り返さないのか、そして繰り返さないために何ができるのか、山脇さん、瀬尾さんとともに世界中の叡智を集め、しっかりと考えていきたいと思います」